…まぁ、こんなとこだな。 〜学園地下50階〜 セリア「へぇ…なるほどねぇ…。」 セリアはみかんを、まじまじと見ながら呟いていた。 みかん「HA☆HA☆HA」 みかん先生は愉快に笑っている。 我が来る前に逃げたんだっけか…この先生。 ミカ「…つーかさ、リオは何で記憶あるの? 私達は無いのにさ。」 ミカが我に質問してきた。 さて、どう返答しようか。 …と考えていると、セリア達が騒ぎ出した。 みかん「ふっふっふ、ぼくにも記憶あるよ!!」 胸に手を当て、自信満々に主張するみかん先生。 セリア「アンタは即行で逃げたじゃない!!」 …また、このパターンか。 みかん「だってさぁ…ぼくの上から6番目に強い奥義が効かなかったんだよ?」 上から6番目に強い奥義…だと? セリア「それを人は手加減って言うのよ。」 手加減してでも勝ちたかったのか…この先生は。 みかん「いやぁ、魔法が喰われるとは思わなかったよ☆」 セリアが剣を振りおろす。 ザシュ!! みかん「うぐぅ☆」 嬉しそうにセリアの攻撃を受けるみかん先生。 その行動にセリアは更にキレる。 セリア「攻撃しても死なないのよねぇ!!」 剣でみかん先生を、また斬りつける。 ズバッ!! みかん「効かねぇぜ☆」 セリア「少しは反省の色位見せなさいよ!!」 剣でみかん先生を、再度斬りつける。 ブンッ!! 素早く回避されてるし…。 みかん「回避っ☆」 セリア、クライマックス!! …もう誰にも止められまい。 セリア「くぅ…こうなっったら決闘よ、決闘!!」 セリアがみかん先生に叫ぶ。 みかん「え、決闘?外でやりなさい!!お家の中では駄目です☆」 あ、セリアがマジでキレた。 セリア「お家って何!?此処は学園よねぇ!? もういいわ、みかん諸共テレポーション!!」 ゆうな「血の気が盛んだね〜。」 ルーシェ「そうだな…。」 ミカ「いつもの事じゃね?」 ミカの言葉にゆうなとルーシェが頷いていた。 セリア「校庭に移動よ!!」 みかん「えっ、皇帝に行くの?ザ・エンペラー☆」 セリア「そういう意味じゃ無いわよ!!」 〜校庭〜 みかん「ここが…エンペラーゾーン…だと!?」 セリア「そんな場所にテレポした事ないわっ!!」 ほんと、相変わらず暴走してるな。 みかん「…で?決闘って言ってもぼくが手加減しないとセリアちゃん…また、簡単に倒されちゃうよ?」 力の差は明らかなのか。 ハンディキャップ付けるのか? セリア「そうねぇ…じゃぁ、みかんは一つの行動に一歩の制限で戦ってね。」 みかん「了解っ♪」 なんだかんだ、戦闘が始まったな。 ミカ「主に、セリアのストレス発散が目的で戦ってるに等しいけどね。」 リオ「セリアは戦闘狂だからな。」 セリア「武器…召喚!!」 セリアの手に武器が握られた状態で出現する。 みかん「武器…それはただの棒きれに過ぎないっ☆」 まぁ、実際道具だしな。 ブンッ!! みかん先生が身を明らかにオカシイ方向にくねらせて回避する。 みかん「遅いよ、何やってんの!!」 セリア「アンタを倒そうとしてるのよねぇ!!」 セリアがまた、剣を振るう。 ブンッ!! また、回避される。 一歩も動いてないのが凄いな。 ただ、人体ではありえない方向に身体が向いてるのは、どうかと思うが。 みかん「反撃☆ ギガ・ブレード☆(混沌神滅斬)」 みかん先生の手から魔力で構成された黒い剣でセリアを斬る。 ドスッ!! セリア「ぐっ…音が鈍器よねぇ!?」 傷を負いながら、セリアが思いっきり突っ込んでいる。 みかん「ぼくには勝てないんだよ、ぼくにはぁぁぁぁ☆ テラバーン!!(新星大爆発)」 ドゴッ!! セリア「ぐはっ…」 セリアが血反吐を吐きながら、みかん先生を睨む。 みかん「You覚醒しちゃいなYO☆」 セリア「ハァァァァァァァッ!!」 剣を構えて、セリアが特攻する。 ブンッ!! みかん「遅い☆ 力を奪っちゃうぞ〜☆」 主属性を奪うのか? 妙な事にならなければ良いが…。 みかん「メンタル・ボッシュート☆」 みかん先生が、セリアの胸元に触れる。 セリア「…!!」 みかん「そぉれ☆」 バリッ!! セリア「くっ…。」 みかん「この魔法は、ぼくが今日初めてセリアちゃんに対して初めて使った魔法なのさっ☆」 …つまり、何が起こるか分からない訳か。 ミカ「お試し版ですね、分かります。」 みかん「トライアルヴァージョンだよ☆」 ミカがふざけて、変な事を言ってる…。 リオ「…止めないのか?」 ミカ「巻き込まれて、死ぬのは御免だからねぇ…。 あの二人の戦闘能力は異常だし。」 ブォォッ…。 ミカ「今、変な音鳴らなかった?」 …変な音だと? リオ「気のせいだろ。」 ミカ「ならいいけど…セリア…大丈夫かなぁ。」 タクト「…あの状態で大丈夫と言えたら、余程の自信家だな。」 学長、来てたのか。 セリアに何か起こっているのか? リオ「何が起こっているのだ。」 タクト「目の前にいるセリアをよく見てから言え。」 …。 我は、目を凝らしてセリアの様子を見る。 …。 白い渦を巻いた螺旋眼。 白髪。 更には、セリアから放たれし白いオーラ。 我の推測が正しければ、あの状態は…。 リオ「"力無キ者"か。」 -力無キ者- 何らかの原因で己の持つ強力な属性…または、最も頻繁に使用する属性が強制的に奪取された場合のみ起こる。 奪った属性数によって"力無キ者"に対する危険指数が上昇。 最低危険指数は"1"、最高危険指数は"10"と指定されている。 …見た者は、殺されるとか書物に書いてあったな。 リオ「…逃げるか。」 我は辺りを見渡す。 …。 逃げ場が、学園しか無いな。 あるいは、別次元に逃げるしか無い。 ミカ「ふむ…危ないのね。」 タクト「そうらしいな。」 二人が平然と、そんな事を言っている。 セリス「私の力でセリアさんを…っ!!」 ふむ…。 セリスの能力は三剣の能力強化が主だからなぁ…。 何とかなるのか? …我と組まなければ敗北は決定だな。 どうするか…。 ゆうな「ボクに任せて!!」 …セリア曰く、凄く強い先生の登場か。 セリア「アァァァッァァアァアアアアアア!!」 完全に自我を失ってるな。 ゆうなさんに任せるか。 ゆうな「セリアちゃん、いま行くよ!!」 手には…一振りの剣を持った、ゆうなさんが出陣。 ルーシェ「じゃぁ、私も行きますか。」 素手装備の聖女も出陣か。 ゆうな「久し振りに、アレでもやりますか。」 ルーシェ「了解♪」 ゆうな&ルーシェ「レイシャイニンス・スレイヴレインガ!!(光鑓・神滅雨陣)」 セリア「アッ…。」 ミカ「ほぼイきかけましたっと。」 それ、なんてイチ○ー選手。 タクト「ふむ、一件落着か?」 それは、まだ早いだろう。 セリア「効かぬわ!!」 セリア…力無キ者になってしまったが、大丈夫なのか? 性格変わってるのは…仕様か。 ミカ「さてと…私も行くか。」 ミカ「超マッハ騎創一閃っと。」 見えない速さで、斬りまくりぃ!! byミカ。 ミカが一気に、セリアのいる麓まで一歩で移動する。 その一歩目の踏み込んだ場所から一歩の動かず、必要最上限の剣捌きによる攻撃。 セリアの持っている剣に集中的に攻撃する。 …というものだった。 ギギギギギギギギギギギギギギバキンッ!! セリア「ヌゥ!!」 ミカ「剣を折っておいたけど…みかん…属性返そうか?」 ミカが、みかん先生に剣を向けて脅す。 みかん「ふっふっふ、セリアちゃんが覚醒するまで返さない☆」 脅されて、驚く間も無く満面の笑みで笑った。 ミカ「グロウ対策か?」 みかん「その通り!!」 ミカ「ぶっちゃけセリアの覚醒確率って、そんなに高確率だったっけ?」 みかん「さぁ?」 ミカ「…セリア、覚醒するんだ!!」 …。 覚醒って何だ? みかん「セリアちゃんの十八番だよ。」 リオ「十八番なのか…で、今の状況は何なんだ?」 みかん「いや、ぼくに聞かれても分からないよ♪」 分からないのかよ!! みかん「えへへ〜♪」 ミカ「…誰も褒めてないから。」 みかん「何だって!?」 …。 魔力探知したぞ。 リオ「セリアが剣を構えてるのだが…。」 ミカ「え…?私がへし折ったハズじゃ…あぁ、魔力剣か。」 みかん「魔力剣対策といえば、アレだよね。」 みかん先生が妙な話を始めた。 しかし、セリアは螺旋状の衝撃波を、みかん先生に目掛けて撃ち込んできた。 セリア「…アァ!!」 セリアが唸っている。 …。 ゆうなさんが学長に、何か言っているようだ。 ゆうな「学長さん、何とかしようよ!!」 タクト「…あぁ、そうだな。」 タクト「我が魔創の僕よ…杖となり顕せ!!」 パリーン!! ビュン!! …。 学長室のガラス戸を割り、メイドが飛んできたぞ…。 ????「呼びましたか〜?、マスター。」 メイドが、ほのぼのと学長に質問しているぞ…。 この状況を打破する鍵になるのか? タクト「ヤツを止める為の上級呪文を詠唱する。」 ????「そうなのですか…杖に変形しますね〜。」 刹那の一瞬。 メイドがセリアの螺旋状の衝撃波で吹き飛んだ。 ????「きゃぁ!!」 セリア「…。」 リオ「容赦ないな。」 我は倒ているメイドを見ながらぼやいた。 ミカ「だねー…。」 みかん「うぐぅ☆」 此の二人…やる気あるのだろうか…。 心配だぞ。 みかん「そーだ、良い事考えちゃた☆」 何を思いついたのだ? みかん「ぼくの種族の始祖を呼ぼうっ☆」 生きてるのか? リオ「…始祖だと? 此の世に存在しているのか?」 みかん「別次元の世界に住んでいて、ぼくの事を監視してるんだよ。」 監視ねぇ、プライバシーないのか…此の先生も。 みかん「呼ぶから待ってて☆」 みかん「ないとめあー☆」(召喚呪文) ボフッ。 刹牙「…呼んだ?」 お茶を飲みながら召喚されたらしい。 正座しからが、まったりしているようだ。 みかん「セリアちゃんを倒してっ!!」 刹牙「何故だ?其れは御前の親友なのだろう。 自力で止められんのか…?」 みかん「セリアちゃんから一歩も動くなと言われてるから、本気出せないのよッ!!」 真面目に馬鹿いってやがる…。 リオ「場合が場合だろ…よく考えて行動してくれ…。」 刹牙「ふむ…御前が言うのならば、仕方ない…。 ………処分しといてやる。」 みかん「処分らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!」 処分ねぇ…殺す気満々か。 さて、どうなることやら…。 第十八章に続く