SLカートミーティング全国大会レポート

2009.10.3〜4 スポーツランドSUGO西コース

最高気温24度、湿度50%〜54% 路面状況 ドライ 最高35,8℃ 

 

 

 

 宮城県にあるスポーツランドSUGO西コースで開催された、SLカートミーティング全国大会の結果を報告します。このSL全国大会では、日本全国からSLシリーズを戦うドライバーが集まるので、いつものメンバーとは違うドライバー達と戦うことになります。その中で、どれだけ自分の存在を目立たせて、自分の力を出し切れるかが課題でした。

 

 今回のレースには木曜日からコース入りしました。SUGOはとても遠く、練習に行くことが出来ない為、レース前の平日しか走るチャンスがありませんでした。しかし、木、金曜日とも一日に15分のセッションが4回しか設けられていませんでした。地元である関東、東北地方のドライバー以上の走りに仕上げるには少し厳しい時間でしたが、それも承知の上です。毎セッション1周も無駄にしないよう走りました。SUGOにいく前にも、毎日SUGOのカートレースの動画を見て、どんなコースレイアウトでどんなラインを攻めるのか、など少しでも勉強して行きました。SUGOでは、木曜日からの4日間、毎朝コースの下見を何周もして走る前のイメージ作りをかかさずしました。

 

木曜日の練習前、正直心の中では、「最初からまあまあいけるだろう」と思っていましたが、実際に走ってみるとコース特性に惑わされ、難しく感じました。今まで僕が経験してきた西日本のサーキットとは全く特性が違いました。舗装されたばかりの路面で、ラバーの乗り方が違いました。コースにしっかり慣れることが大事だと思いました。木曜日はまだ練習に来ている人も少なく、特に地元のドライバーたちは来ておらず、トップあたりのタイムがどれくらいで、差がどれくらいあるのかも分かりませんでした。とにかくこの日はコースの習熟に徹底しました。最後のセッションには走りもまとまりつつありました。また、その日一番速かったドライバーの走りを観察して、SUGOを速く走るコツも1つ見つけることが出来て金曜日への自信も出来ました。

 

 金曜日は午後から雨が降る予報が出ていたので、「午前の2セッションのうちに走りを仕上げてしまおう」と、思って走りました。また、この日はほぼ全員のドライバーが集まりました。朝一回目のセッションでは木曜日の反省を生かして走り、トップタイムと同等の走りが出来ました。速かったドライバー全員のタイムと比べてみたら、ほぼ一緒くらいでした。良い仕上がりだと思っていましたが、2セッション目はタイムが落ちてしまいました。路面も良くなっているはずなのに、地元のドライバーとコンマ3秒以上の差が開いてしまいました。原因は変化した路面に合わせた走りが出来ていなかったためです。金曜日の1セッション目もまだ昨日のような路面でしたが、2セッション目までの間に何クラスも走行していたので、かなり路面が変化していたのです。午後からは予報どおり雨が降りました。レインタイヤがかなりぼろい物だったのでトップタイムではありませんでしたが、良いタイヤを履いている地元ドライバーのコンマ3秒以内の差で走れ、良い感触でした。SUGOの攻略がさらに進み、かなり自信がつきました。

 

 土曜日は午前に20分の走行があり、午後からタイムトライアルが行われました。午前の練習はまだハーフウェットでしたが、マシンなどは良い感じで地元のドライバーとほぼ同じタイムでした。午後からのタイムトライアルは、公式練習兼タイムトライアルと言う方式で、前半の8分間が練習時間で後半の7分間がタイムトライアルとなっていました。まず練習時間のうちにタイヤのエア圧の調整、キャブレターのセットの確認を行い、タイムトライアル開始2分前まで待機しました。タイムトライアル2分前の表示が出されてからコースインしてアタックしていきました。今回はとても台数が多い為、予選はA,B組に分けられていましたが、それでも33台走っており、クリアラップは少なかったです。それで、後半タイムが伸びずにA組4番手で終えました。その後、B組のタイムトライアルが行われました。結果はA,B総合7番手タイムでした。

 

 日曜日には、予選ヒートと決勝が行われました。天気は快晴で暖かい日でした。朝の公式練習では、しっかり走ってマシンセットの確認とキャブレターのセットの調整をして終了しました。

 

 予選ヒートはA組の4番手スタートでした。SUGOは1,2,3,4コーナーが同じ左回りで、アウト側の4番スタートはとても不利な場所でした。スタートでは早くインにポジションを取りに行きました。その結果、スタートで2番に上がることができました。しかし、トップは良いスタートを決めており、差が開いていました。トップを追いかけますが、なかなか差が詰まらず、3番手のドライバーに1コーナーで抜かれました。抜かれたときに僕の引き際が悪くコースアウトしそうになって失速しました。それで、3番手の単独走行となりました。2番手を追いかけましたが、相手も速く追いつくことが出来ず、A組3位ゴールでした。

 

 決勝ヒートは、A組3位だった為、イン側の列の前から3番目となるので5番スタートでした。イン側スタートが出来るので、最初にポジションをあげていこうと思っていました。しかし、目の前の3番スタートのドライバーが出遅れた為に、スタート直後はポジションキープのままでした。しかも、続いて4コーナーで6番手に抜かれました。7コーナーで抜き返すも、9コーナーで違うドライバーが抜きにきて、1周目は6番手で終えました。9コーナーで抜きに来たドライバーは速かったので後ろをついていき、離れてしまったトップグループを追いかけました。レース中盤に、トップグループがバトルしてタイムが落ちたところで一気に追いついて、それを利用して5番に上がりました。その後ももっとポジションを上げていきたかったのですが、バトルが終わった後はペースが速く、抜くことが出来ずにいました。ファイナルラップになんとか抜こうと思いましたが、僕が抜こうとする前に後ろの6番手のドライバーが抜きに来てしまい、最後は5番手争いとなってしまいました。8コーナーで相手がブロックラインを走ったのを見計らって、立ち上がり重視で走ってクロスラインを取りにいきました。うまく決まって、次の9コーナーで抜くことが出来ました。そして、5位ゴールとなりました。

 

 今回のレースは、悔いの残すことの無いよう走れました。5位と言う結果には満足していません。ですが、初めて走るコースで走行時間が少ない中、焦らず着実に走りとマシンを仕上げていくことが出来たことは良かったと思っています。しかし、表彰台に乗れる力が無かったのも今の実力だと思いました。僕は決勝ヒートまで、走るたびにSUGOを攻略し続けていました。決勝では、それまでの自己ベストをコンマ2秒以上更新していました。それでも、地元のドライバーにはまだコンマ1秒負けていました。このコンマ1秒の差が、今回のような展開になった時に表彰台に乗れるかどうかを左右すると思いました。これから先も今回のようなレースがあると思います。その時の為の経験として、とても良いレースだったと思います。自分のドライビングの幅も広げることが出来て、すごく貴重な体験でした。これからの走りの進化に生かしていきます。このような機会を与えていただいたSL全国大会に感謝しています。

 

 今回も応援して下さった皆様、スポンサー様本当にありがとうございました。皆様のサポートのおかげでSUGOまでの遠征をして戦いきることが出来ました。今回の経験を10月末の全日本Jr東西統一戦に生かし、今年一年間の積み重ねの集大成にして見せます。応援よろしくお願いします。

 

KART KOZO RACING

林 周平